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麗羅の館X X XⅣ


第三話:今泉陽菜
17

俺は麗羅先生の問診を受けていた、約束の、冷却期間の一か月が過ぎた。
だが俺の考えは変わらない、あくまで女の身体を追い求める希望を捨てきれない、いや女性になりたいのだ、正確には女性のような身体が欲しいのだ、そのことで子孫が残せなくなるとしても。

「・・・思いは変わらないのね・・・いいわ、あなたを女の子にしてあげる・・・それで・・女の子になった後はどうやって生きていくつもり?」
「・・・たぶん・・・ニューハーフとして・・・クラブ勤め・・・くらいしかできないかと・・」
「そうね・・・それが今の現状だわね・・・どお?・・・もしあなたにその気があるなら、こちらで用意した設定に乗る気はない?」
「・・・用意した設定って?」
「・・・・」

無言で差し出された用紙を見ると、“今泉陽菜”という人物のプロフィールが書かれていた。

「・・・これって?」
「今は言えないんだけど、ちょっと訳ありで・・・そのプロフを使うんだったたら、手術代など諸費用は無料よ・・・」
「・・・この子の写真なんか・・・あります?」
「あるけど・・どうして?」
「・・ちょっと・・・中学時代に付き合っていた子と同姓同名だから・・」
「・・・ふうん・・・はい・・・この子がプロフの子・・よ・・」
haruna9
その写真の女性は胸の谷間が見えバスタオルを巻いた姿だった、淫交前に撮った写真なのだろうか、兎に角あの陽菜とは違っているように見えた。

「その子、かなり整形しているからね・・・写真なんか当てにならないわよ」
「・・・・・」
「まぁ、その子の姿からスタートしてもらうんだけど・・・顔なんかあとでいくらでも造りかえれるわ」
「・・・こんなに・・・可愛く・・してもらえるんですか・・」
「そうよ、それがさる人からの依頼の条件なの・・・そのあとはあなた次第だわ」
「・・・・・」

数枚あった写真を見ながら俺は決断した、この子に成ろうと。
haruna10
「・・・その条件で・・お願いします・・・この子として・・・今泉陽菜として生きていきます・・」
「分かったわ・・・かなり痛みを生じるけど・・・我慢してね」
「はい・・念願の女の子に成れるんだったら・・・」
haruna13
そのあと数々の検査、髪、皮膚などの採取の後、これから数か月、いや何年になるかもしれない、ここでの生活の場所である部屋に案内されたのだった。

案内された部屋はまるで高級マンションの一室のような造りで、およそ病室とは懸け離れた部屋だった。
大きなクローゼット、下着などを収納する整理箪笥などは壁の中に造られていて部屋の中を広く感じさせている。
また応接室、キッチンもあり、ここでの長期滞在を余儀なくされていた。
個人部屋にはテレビ、パソコン、オーディオなどがあり、寝室には三面鏡を備えた化粧室などがある。
その化粧室には数々の化粧品があり、これからの俺に“女性として過せ”との暗示を示唆していた。

とりあえず俺は疲れを癒すため風呂に入ることにした。
鬘を外し、メイクを落とし、人工乳房を取ると長身の男に戻る。
そしてその男姿でありながら仕草は女のように身体をくねらせ浴室に入っていったのだった。
心は女といっても他人から見れば気持ち悪い光景だ、だがここには誰もいない、俺一人だった。
そんな気楽さもあり、俺は思う存分女を演じることにしたのだった。
生まれながらの女であるなら自然と可愛らしい仕草が身についている、だが俺の仕草はつけ刃的で女の仕草が大袈裟に見える。
そんなことを注意しながら女として振る舞うのだった。

生活環境の変わった場所で目覚めた俺は今自分の置かれている環境を理解するのに数秒かかった。
『・・・ああ・・・アタシは・・・麗羅先生のところに来ているんだ・・』
この麗羅先生への信頼度がまだ希薄でどこまで信用して良いか分からなかったが、とにかく俺はこの先生にすべてを任せようと思っていた。
そしてうら若き女医先生の天才ぶりを数時間後に知ることになるのだった。

目覚めてすぐ俺は診察室に呼ばれ、これから手術すると言われたのだった、術法は“ホーデン除去”、つまり睾丸摘出手術なのだ。
睾丸摘出と聞き、多少たじろいだが麗羅先生に任せようと決めた以上、先生の指示に従ったのだった。
そして数十分後には局所麻酔を打たれ、手術台に横たわっている俺がいた。

下半身に、陰嚢にチクリとした痛みを感じたがシャーレに血まみれの白い物体を見たた時、俺から男が消失したのを確認したのだった。
俺が知り得た知識の内よりもはるかに速い手術だった、そして切った後の縫合などはせず。接着剤でとめるだけだった。
そして俺はあの忌まわしい存在の睾丸だったが、こうしてなくなってしまうとなぜか心寂しいものを感じる、だがこれで後戻りできなくなり、女への道に邁進できるきっかけにもなった。

俺の体内から性ホルモンがなくなった以上、外から性ホルモンを補充しなけれがならない。
性ホルモン、当然女性ホルモンが投与される。
週に一回、尻に痛い注射をされ、毎日錠剤を飲むことで性ホルモンを補填していた。

そして一か月もするとホルモンが強力だったのか、俺の身体が女性ホルモンを受け入れやすい体質だったのか、とにかく俺の身体は見る見るうちに女性化していった。
まずは肌がきめ細やかになってきたのだ、そして体の線も丸みを帯びてきた。
そんな女性ホルモンを二か月位投与した頃、俺の胸がやや膨らんできたのだ、乳房というのは程遠いが二次性徴初期の女の子のような膨らみだった。
と、同時にもう一個の錠剤が追加され、放射線による治療も始まったのだ。
haruna12

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megumi2001

Author:megumi2001
仕事・家事・執筆・・・・忙しく動いています
家事は・・・新彼と同棲中・・・・なので
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